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子宮がん検診 子宮頸がんワクチン

婦人科がん検診、子宮頸がんワクチンの接種を受け付けています。
婦人科がんには、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんがあり、自覚症状がないこともあります。早期発見、早期治療のために、当院では、年1回の子宮頸がん検診を受けていただくことをお勧めしています。検診の結果は郵送(メール)も可能です。
院長は、大学病院勤務時代に子宮頸がんの早期発見となるバイオマーカーの研究で学位を取得、HPV治療薬であるベセルナクリームの子宮膣部への塗布の研究など、子宮頸がん検診・治療に対して熱い思いがあり、正確な診断・治療を心掛けています。
ところで、子宮頸がんは性交渉で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が主な原因です。子宮頸がんワクチンには、HPV感染を予防し、子宮頸がんの発症を防ぐ効果が期待されます。
子宮がん検診には、川崎市・横浜市の公的補助もあります。お気軽にご相談ください。

子宮がん検診

子宮がんとは

子宮がんには、子宮の入口にできる「子宮頸がん」と、子宮内膜にできる「子宮体がん」があります。

子宮頸がん

子宮下部の管状の部分にできるがんを「子宮頸がん」といいます。
子宮頸がんは子宮がんのうち約7割を占めます。日本では毎年10,000名が子宮頸がんになり、そのうち3,000名が死亡しています。2000年以降、患者数、死亡数ともに上昇している病気です。近年は子宮頸がんの若年化が問題になっています。

原因

子宮頸がんの原因のほとんどはヒトパピローマウイルス(HPV)であることがわかっています。HPVは性交渉により子宮頸部に感染します。HPVは性交経験のある女性であれば、一生に一度は感染するといわれています。ただし、HPVに感染したとしても90%の人は自然免疫力でウイルスが排除されますが、残りの10%の人はHPV感染が長期間持続します。HPV感染が持続すると数年をかけてがん細胞化し、子宮頸がんになるといわれています。

症状

・自覚症状はほとんどありません。 ・進行するにしたがって、おりものの異常、不正出血、性行為時の出血、下腹部の痛みが現れます。

子宮体がん

子宮上部の袋状の部分、子宮体部に発生するがんを「子宮体がん」といいます。そのほとんどは子宮内膜から発症します。
日本では食生活の欧米化に伴い、子宮体がんも増加しています。

原因

子宮体がんには、女性ホルモンのエストロゲンが深く関与しているといわれています。エストロゲンは子宮内膜の発育を促進する効果があり、エストロゲンの数値が高い人は子宮内膜増殖症という前段階を経て、子宮体がんを発症しやすいことがわかっています。出産経験のない方、肥満、月経不順がある方に多くみられます。

症状
  • 不正出血。特に、閉経後あるいは更年期の不正出血には注意が必要です。

 

卵巣がん検診

卵巣がん

卵巣は子宮の左右に双極にある約2~3cmの大きさの器官です。この部位に発生するがんを「卵巣がん」といいます。大きいものでは30cmを超えます。
出産経験のない方、閉経が遅い方に多くみられます。

原因

複数の要因が関与するといわれています。遺伝や生活習慣に加え、子宮内膜症、多のう胞性卵巣症候群などの疾患も卵巣がんの原因になることがあります。

症状
  • 初期は、自覚症状がほとんどありません。
  • 腫瘍が大きくなると、腹部膨満感、下腹部痛、頻尿などの症状が現れます。

検診の流れ

①問診

病状、既往歴、家族歴、直近の月経、妊娠・出産経験の有無、自覚症状の有無、検診の受診状況などをお伺いします。
 ↓

②視診・内診

子宮頸部の状態、子宮の形、大きさ、位置、表面の凹凸、硬さ、圧痛の有無、可動域を確認します。
このとき、頸管ポリープが見つかることもあります。
 ↓

③細胞診

子宮頸部の表面に専用のヘラを擦り付け、細胞を採取します。痛みはありません。
人によっては多少出血することがありますが、すぐに止血します。
採取した細胞は異常がないかどうかを調べます。
 ↓

④超音波検査

頸部のう胞、子宮内膜、卵巣の状態を確認します。
一般的な子宮がん検診には含まれませんが、がんの診断に役立つ所見を得ることができます。
 ↓

⑤生検

がんが疑われる場合は、膣拡大鏡診(コルポスコピー)を用いて組織を採取し精密検査を行います。

子宮体がん検診が必要な方は以下の条件です

  • 説明のつかない不正出血、特に更年期前後の方は症状を見逃さないでください。
  • 長期間の月経不順のある方は、若い方でも対象になる場合があります。
  • エコーで子宮内膜の肥厚・不整の疑われる方

当院では子宮鏡検査を併用し、診断率を高めています。

 

子宮頸がんワクチン

子宮頸がんワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防し、子宮頸がんの発症を防ぐために開発されました。
現在のワクチンでは、子宮頸がんの60~70%を予防できると考えられており、70カ国で国の予防接種プログラムとして採用されています。子宮頸がんワクチンは、日本でも2009年12月に承認されました。WHOはワクチンの安全性と有効性を承認し、性交渉を経験する10代前半の接種を推奨しています。 当院では、12歳から45歳までの女性を対象として、子宮頸がんワクチンを受け付けています。
子宮頸がんワクチンにはいくつかの種類がありますので、その効果を説明したうえで、どのワクチンを選択するのか患者様に決めていただくようにしています。
子宮頸がんワクチンは川崎市の公費負担が適用されるものもあります。
ワクチンを希望される方は、受診前にお電話にて接種希望であることをお伝えください。

子宮頸がんワクチンの種類

ガーダシル

このワクチンは子宮頸がんの主な原因であるHPV16型・18型に加え、性感染症の尖圭コンジローマの原因であるHPV6型・11型にも有効な4価ワクチンです。

シルガード

このワクチンは2021年2月24日に国産の子宮頸がん9価ワクチンとして製造販売承認されました(不活化ワクチン)。HPV6型、11型、16型、18型、31型、33型、45型、52型、58型の9種類のウイルスに有効です。これまでのワクチン効果のある16、18型は子宮頸がん全体の約70%の原因とされていましたが、このワクチンでさらに31、33、45、52、58型をカバーすることで約90%の子宮頸がんを予防することが可能だといわれています。

子宮頸がんワクチンの費用
  ガーダシル シルガード9
接種回数 0・2・6ヶ月目(計3回) 0・2・6ヶ月目(計3回)
接種費用 自費1回16,500円 / 3回で計49,500円(税込) 自費1回25,800/ 3回で計77,400円(税込)


ガーダシルは国内未承認ワクチンとなり、接種後に重篤な副作用を認めても保障制度はありません。一方シルガードは厚生労働省が認可したワクチンであり、接種後に重篤な副作用を認めた場合は公的な保障制度が適用されます。

注意点

子宮頸がんワクチンは子宮頸がんを100%予防するものではありません。
ワクチン接種に加え、年1回の子宮がん検診を継続いただくことが重要です。

子宮頸がんワクチン定期接種(公費)について

定期接種の対象は小学校6年生から高校1年生相当の女性(住民票が川崎市にある方)です。
4価ワクチンのガーダシル、9価ワクチンのシルガードとも公費となりますので患者負担はありません。
子宮頸がんワクチン接種の差し控えにより接種機会を逃した方は、自費ではなく公費で接種が可能となります。
対象者は平成9年~平成18年度生まれ(誕生日が平成9(1997)年4月2日~平成19(2007)年4月1日)の女性の方です。
接種するか迷われている方はご相談お受けしますので、電話またはメールして下さい。

 

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