人工妊娠中絶手術

やむを得ない色々な事情により出産を選択できない人のために、日本では母体保護法という法律があり、この法律に基づき人工中絶の手術が行われます。一人で悩まず、ご相談ください。
頚管拡張の方法
出産の有無、分娩様式(経膣か帝王切開か)、出産してからの年数、患者さんの年齢などの要素を院長が判断して決定します。
具体的には金属製の拡張器、ラミナリア、ラミセルなどを使用します。
麻酔について
静脈麻酔で、呼吸抑制の少ないNLA変法(ペンタジンとセルシン使用)とディプリバンを使い分けています。
麻酔中は血中酸素濃度測定の為にパルスオキシメーターを使用します。
手術費用について
費用は妊娠週数によって違います。【2018年10月1日より中絶料金が下記に変更になりました。】
9週まで | 165,000円(税込) |
10週まで | 187,000円(税込) |
11週まで | 198,000円(税込) |
※術後経過を見る為の再診料を含みます。(再診料は無料です)
※前処置のラミナリア・ラミセル挿入は有料です。(3,300〜5,500円) (税込)
手術方法の実際
1・日程的に可能ならば前日夕方、頸管拡張目的でラミナリア挿入の前処置(当日は自宅にお帰り頂けます)を受ける方法が安全です。
出産経験があっても患者さんの年齢が高い、分娩からの年数が経っているなどの条件によては頸管が固く手術が難しくなる事があります。
特に週数が10週を超える方は、全例この方法で手術しております。
2・どうしても日程的に時間が取れない方でも当日朝のラミセル(ラミナリアより短時間で頸管軟化、拡張作用あり)挿入をおすすめします。
頸管拡張に注意を払うのは、人工妊娠中絶時の子宮穿孔などの事故のほとんどは頸管拡張時に起こるからです。
3・妊娠10週以上の症例では更なる安全の為に、腹部エコー観察しながら手術を行い手術終了時には、遺残なしを確認する為に経腔エコーを行います。
平均的遺残発生率は約5%で、その中には再手術が必要な症例もありますが、当院では最近2年間、再手術したケースはありません。
妊娠時の注意点
妊娠による身体の変化
- 体温の上昇
- 生理の遅れ
- 乳房の変化
- 消化器官の変化(つわり)
妊娠検査薬を使用する時期
心当たりがある場合は出来るだけ早く検査したくなりますが、妊娠ホルモンは妊娠成立からしばらく経たないと分泌されません。
検査が出来るのは月経開始予定日の約1週間後からです。早過ぎると検査薬が妊娠ホルモンを感知できず、正しい結果が出ません。