子宮頚癌予防ワクチン(HPVワクチン)

子宮頚癌は、日本人の婦人科領域の癌の中では、乳癌に次いで発症率が高く、20~30代の女性では最も発症率が高いです。
原因は、SEXによって感染するHPV(ヒトパピローマウィルス=イボのウィルス)の中の高リスクグループのウィルスです。
現在13~15種類が同定されていますが、中でも16型と18型は特に病原性が高いとされています。
サーバリックスとは
サーバリックスというワクチンは、この16型、18型の感染を防ぎ、系統の近い他の型のウィルスへの有効性も含めて、有効率は70〜80%とされています。
有効期間は、先行投与された外国のデータからの推定では、現在の所20年以上と言われています。
対象は初交前の10才以上の女性が主体ですが、アメリカでは13~26才のSEX経験ある女性、前癌状態、発癌性HPV(高リスクウィルスの事)感染者も対象としており、新たな感染予防の観点から考えれば、年齢に関係なく、性交渉の機会がある女性には効果が期待できるということです。
接種回数 |
0・1・6ヶ月目と3回行います。 |
接種費用 |
自費 1回 15,000円 / 3回で計 45,000円 |
※1回のみの投与では全く効果は期待できませんので、6ヶ月先までの計画を立ててから1回目の接種を受けて下さい。
ガーダシルとは
サーバリックスに遅れてガーダシルというワクチンが認可されました。
このワクチンは子宮頚癌の主たる原因となるHPV16型、18型に加えて、性感染症の尖圭コンジローマの原因となるHPV6型、11型にも有効で、サーバリックスの2価(対象がHPV16型、18型のみ)に対して4価ワクチンと言います。
接種回数 |
0・2・6ヶ月目と3回行います。 |
接種費用 |
自費 1回 15,000円 / 3回で計 45,000円 |
子宮頚癌に対する予防効果は現在のところ、サーバリックスと同等と思われますが、今後のデータ集積を待たねば正確な比較は出来ません。
なお、当院では川崎市の公費負担ワクチン接種も扱っております。
対象者など詳しくはTELにてお問い合わせ下さい。
日本のワクチン接種後の副作用報告は諸外国より多く、現在のところ国はワクチン接種の奨励を中止していますが、ご希望があれば今でも接種できますし、公的補助の対象は中学1年〜高校1年までの女性です。